2009年04月06日

試験湛水

杵臼ダムは、平成16年から盛立を開始し、
平成20年に盛立完了。
全景.jpg

そして、平成21年3月14日から
試験湛水を開始しております。
湛水は着々と進み、3月30日午前8時、無事にサーチャージ水位まで水位が上昇し、満水を迎えました。

サーチャージ水位からの越流状況です。



洪水吐放流状況です


貯水池内状況



回線状況により、なかなか視聴できないときがあると思います。


ダム完成時に1度きりしか行われない試験湛水で
洪水吐からの越流する「水の音」があたりに響くところに
個人的には楽しみがあります。



posted by きなうすにっき | 工事変遷写真

2007年10月15日

祝 杵臼ダム公式ページ

ぴかぴか(新しい)杵臼ダムの公式ページができました。ぴかぴか(新しい)

↓こちらをクリック↓
空知支庁南部耕地出張所のページ

トップページにある「杵臼ダム」をクリックしてくださいね。


posted by きなうすにっき | お知らせ

2007年09月19日

農村工学研究所技報第206号にて杵

(独)農業・食品産業技術総合研究機構
農村工学研究所企画管理部防災研究調整役の谷先生らが
「老朽化フィルダムの堤体改修の事例調査」
という研究成果が技報に掲載されました。(→PDFファイルへのリンクです)

この中で、杵臼ダムが「老朽化しため池の既設堤体をそのまま
活用して,背面に嵩上げする改修事例」として紹介されています。

以前に、谷先生に情報提供を行いましたが、
蒼々たる改修事例の中に「杵臼ダムの事例」が紹介されたことは、
うれしい限りです。

是非一読ください。

近年、農業水利施設のストックマネジメントがクローズアップされています。

先人たちが作り上げてきた本来の機能を長期にわたり発揮させることは、
地域に多大な恩恵をもたらします。

しかし、この機能を持続するため、

(1)低下した機能を回復させること
(2)機能低下の原因となるリスクを消滅させること
(3)また新たな機能を付加する必要があれば改修を行うこと

などが大切となります。

杵臼ダムも引き続き、水利資産として地域の農業生産を支えるものと
して価値のあり続けるものであればと思います。

参考:
農村工学研究所
http://nkk.naro.affrc.go.jp/
続きを読む
posted by きなうすにっき | ため池のため

2007年05月10日

神のみぞ知る試験湛水〜完成後の安全管理

試験湛水

初期湛水時に計測を行い、測定値の計時変化により安全性を確認します。
変化の度合いや一定値の収れんするかなどの変化が問題となるような
計測値については、盛立高さや貯水位と合わせ時間との関係を明確にします。

変化が激しい場合などの原因を突き止めるためには、当時の施工状況、
品質管理、周辺の状況、湧水の有無など様々の要素を手がかりにチェックを行います。

ダム・ため池工事は、初期湛水時の挙動をもって、初めて、工学的かつ実用的に見て、
支障のない程度まで施工されているか?
調査を踏まえての設計で万全な対策を行ったか?
が確認できます。

各段階でいろいろな立場の技術者が責任を持って各パーツの業務を行い、
その結果を総合的に結集させた結果がダムの築造であり、最後の姿として
大自然である神様の裁きを受けようとするのが、試験湛水であります。

1この神の裁きを受け入れるところまで対策がなされているのかどうか?
2技術的な諸問題は解決されているのか?


しかし、その質問も答えも今の段階ではわかりません。

老子の言葉に、「上善は水の如し」という言葉があります。

この言葉の意味のとおり、
相手は、曲者、水であります。

最初は、単なる浸透水が、非常に短い間にパイピングホールが拡大し、
大きなダメージを与えるかもしれません。

それに対応するためにも、最悪の場合を想定し、準備の万全を図る必要があります。

初期湛水時は、近い将来迎えるであろう安心・安全なダムの完成の日を待ち、
施工時の日々の取り組みを記録しておくことは非常に大切なのです。

完成後においても、ちょっとした異変に対し、昔の記録などから、
一番良い改善方法を見つける手がかりになるかもしれません。

ダムは、水をためてみて評価されるものです



参考文献
ダムのはなし 竹林征三著 技報堂出版
posted by きなうすにっき | ため池のため

2007年05月09日

築堤時の施工管理

前回からの続きです。
築堤時の施工管理において盛立管理以外に着目しておくべきことは、
湧水量・浸潤線・浸透水量などが大切だと思います。

これらが調査時や施工時(基礎掘削時)の時点で確認された場合は、
水質・量を確認しておく必要があります。
これにより、基礎からの湧水量を基底流量として把握しておけます。

完成時には、この基礎からの湧水も含められて浸透水として観測されます。

 杵臼ダムの浸透水観測(2007年01月29日)へリンク

特に、浸潤線は既設のため池の場合において、貯水位の影響に加え、
地山からの浸透の影響などを受ける場合がありますので、湛水前からの
浸潤線(地下水位)を測定し、季節変化や降雨の影響、貯水位の関連など把握しておきます。

杵臼ダムにおいても、調査時点から、右岸アバット部において、貯水位の関連性が高い浸みだしが確認されています。

調査時浸みだし箇所
調査時

調査時点の確認項目が施工時(基礎掘削)時にその全貌が・・・

既設のため池は大正15年に築造されたことから長い年月を経ており
旧堤体と地山の接合部の境界付近からの水みちと思われる部分が確認できます。

基礎掘削時の写真が下記のとおりです。

施工時

写真の左側は、堅い岩盤です。写真の右側は、旧堤体のコア材です。

岩盤と現ため池コア材と確認できる間のゾーンから浸みだしが確認されました(青丸)。


浸みだしの原因は、
@ 経年変化により岩盤が風化したことで浸透水が岩盤沿いにしみだしてきた?
A もともと岩盤からの湧水が多かった?
B 着岩部付近の転圧が不十分だった?
C 盛立材料が他の場所と異なっていた?
などの推測できます。

でも、当時の記録があまり残っていないので何ともいえません。

しかし、水は、正直に何らかの要素で浸透していることがわかりました。

今回の嵩上げ盛立によりこの浸みだし周辺は、新堤体コアを盛立します。
新堤体のコアで遮水されますので、浸みだしの原因となる水みちはふさがれ、
そのうち流速が遅くなることにより目詰まり状態となり、浸透量が減少され、
より安全なものとなるものと期待できます。
このような経過が記録して残っていると完成後の後世のダム管理や補修などに反映されます

では、次回は、初期湛水時の挙動判定や完成後の安全管理を述べることとします。
posted by きなうすにっき | ため池のため

2007年05月08日

フィルダムの計測

前回の何故記録しておくことが大切かについて
3回に分け、レポートします。


フィルダムの計測は、調査、設計の段階から目的を明確にし、計測項目を定め、
計測機器の設置や体制を定めることが必要になります。

計測の目的は、主に3つに分けられます。
1 築堤時の施工管理
2 完成後の安全管理
3 設計へのフィードバック

1については、盛立の品質管理によるものが一般的です。
しかし、設計値を満足しているかは、盛立の品質管理のみでは不十分なことがあり、
間隙圧の発生状況や堤体や基礎の変形等を計測し、より確実な施工管理が必要です。

2については、貯水によるダムの挙動や状態を監視する目的で行われます。
ちょうど、今冬の冬期湛水時の挙動確認もこれに当たります。
湛水時の挙動や貯水位と浸潤線の位置及び浸透水量、そして、浸透水の濁りや
水質の変化を計測し、ダムの安全性を確認することが可能であります。
通常管理においても、車の車検や点検と同じように
ダムの状態を点検・確認することが大事です。

点検や確認で特に着目すべき事項について次回述べることとします。
posted by きなうすにっき | ため池のため

2007年05月07日

締固め効果

締固め効果の判定は、品質管理試験の現場密度試験にて実施されます。
ここで、設計に対し適否を判断します。
しかし、現場密度試験は、工程など影響を与えることから各層毎に行うことは
難しいのが現実です。
そこで、各層の転圧状況を現地にて確認を行い、
品質管理試験を行う層の施工と同等であるか検証する必要があります。

盛立状況のチェック項目としては、下記のものが考えられます。

各ゾーン共通
気象状態と作業状況、盛立面の処理状況、まき出し前の状況、
まき出し厚、 オーバーサイズの除去、締固め回数、
ゾーン境界部、転圧境界・下流施工端部などの締固め状況など

コアゾーン 
湧水処理、着岩部の清掃及び湿潤状態、盛立面の含水比の状態、
まき出し材料の品質(粒度・含水比)の適否、材料の搬入状況、
着岩部、構造物付近の締固め状況、過転圧、ウェービング等に
よる盛立面の状況、締固め時の含水比の変化とその処理状況

フィルターゾーン
湧水処理、着岩部の清掃状況、土質材料の混入状況、
まき出し時の分離の状況

シェルゾーン
粒度のバラツキ、まき出し材料(材質)



昨年の工事における転圧状況確認の事例です。


事例1 転圧状況

P0001793.jpg

振動ローラのめりこみ状態は適切か?
水平に転圧されているか?

ローラ走行の列間が20〜30センチ程度ラップされ、まんべんなく転圧されているか?
ローラが、浮き上がってないか?



事例2 施工機械

SANY2286.jpg

ローラ面に、材料が付着していないか?

事例3 転圧レーン切り返し

SANY2285.jpg


転圧レーンを切り返すときに、盛立面を乱していないか?



もし、同等でないと判断できるときは、
速やかに、現場試験を追加して行うなどの
措置をとり、設計や施工に対する適否を行うことが望ましいです。

締固め効果の確認は、品質管理試験の行われる層のみでなく、
各層の施工状況を記録するのが大切であり、施工者・発注者含め、
常にこのような心構えを持ち、継続することが重要です。


なぜ、施工状況を記録することが大切であるか次回以降に述べることとします。
posted by きなうすにっき | ため池のため

2007年04月20日

カウンターウエイト

ため池は、現存の堤体が現位置で安全を保ってきたという、
いわば永年の実験を得た結果とも言えます。
よって、現堤体より危険な断面にはせず、現堤体と地山等の状況を
乱さずに施工すれば安全といえます。

しかし、杵臼ダムは、貯水しながら、盛立を行うことから、

新堤体の盛土形状により、力学的バランスが崩れるかもしれません、

そこで、安全のため、上流部分(既設堤体の接合部)を先に盛立しておき、
カウンターウエイト(抑え)とする工夫を行っています。

昨年度最終盛立形状も2m程度既設堤体の盛立を先行した状態で完了としています。
(平成18年度完了時断面図) ○の部分が先行盛土部分です。

標準断面図.jpg

これが、
貯水時の既設堤体が不安定になるのを防止する抑止効果の一つとなっており、満水時の堤体点検でも異常が見受けられませんでした。
posted by きなうすにっき | ため池のため

2007年04月19日

既設堤体接合部

杵臼ダムの既設堤体材料は、粘質土であり、ほぼ新堤体のコア材と同じ材質の材料です。
設計基準等では、旧堤体とも密着及び均一化を図るため、段切りを行うとなっております。
なお、段切り部は、乾燥等により、盛土材との密着部に弱点を生じる恐れがあるため、養生に注意することとなっています。

P0001247.jpg

上記の写真のように
昨年工事において、段切りを行い盛立しましたが、
大きな目で見ると、段切りをすると、旧堤体との密着性が高まると見えますが、
1層ごとの施工で見ると、段切り部が鉛直なため、旧堤体部分に転圧効果が伝わらないため、逆に活着されず、段切り部でスッパと縁切りされた仕上がりになるようにおもいます。

段切りを寝かせるなどの方法もありますが、そうすると旧堤体の掘削範囲が大きくなるので、施工性に問題があります。
また、永年(杵臼ダムの場合は、大正15年)より圧密された堤体を広範囲に掘削し、長時間放置すると、荷重の解放による変形や過乾燥による応力の低下が生じる可能性があります。

そこで、今年は、旧堤体を50pカットした後、バックホウ等により掻き起こしを行い、新しく盛立する材料となじみを良くし、旧堤体部分のゆるめた部分の未転圧が残らないように、密着させ転圧を行う予定です。





posted by きなうすにっき | ため池のため

2007年04月16日

満水になりました!!

 昨日20:00に、AWL94.41mとなり、
今日現地に向かいましたら、無事満水となってました。

190416全景.jpg
↑↑クリックすると、大きくなります。↑↑


2年ぶりの洪水吐からの越流、下流へ流れる水の音が響いてました。


貯水池の方に目を向けると、たくさんのカモなどが、
すいすいと

SANY3343.jpg


枝の上からは、さえずりも・・

SANY3319.jpg

野鳥の楽園となっている「桜山池」でした

posted by きなうすにっき | 工事変遷写真
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。